7月の工事状況を紹介します。
本工事のメイン工種である表層改良工は、梅雨の時期も天候に恵まれて、大きな遅延もなく順調に進んでいます。
おかげさまで、改良厚さ3mの範囲の施工は無事完了しました。
同じ改良機を使用して、現在は厚さ2mの区間を施工中です。
前回紹介した2mの改良機との2班体制で、1日に幅60mの範囲を20mずつ、施工を進めています。

3m用の大きな撹拌機で、かき混ぜていきます。

奥の方に固めて置いてあるのは、改良用のセメントが入った袋です。
そして、これまでに使用したセメントの袋を確認してみたら……ものすごい数になっていました!

袋が並んでいる様子はなかなか圧巻です。
新しいトンパック1袋の中に、20袋の空袋が入っています。
それが240袋あるので、この写真には、240×20=4,800袋の空袋が並んでいます。
この空袋は海上を運搬して、陸上で産廃処理します。
最終的にはこの倍、10,000袋近くのセメントが、工事で使用される予定です。
また、前回も紹介した、鬼のように作成していた一軸圧縮試験用の試料ですが……。
きちんと設計強度を満たしているかどうか、日々試験を行っています。

垂直に圧力を加え、強度を確認します。
試験場は名古屋市の西区にあり、ほぼ毎日のように通っています。
コンクリートとは違い、1本を破壊して強度を確認するのに10~15分の時間を要します。
そして、話題は工事から少し離れますが……。
本工事の施工場所である名古屋港ポートアイランドには、人間が生活するために必要なライフライン(電力・水)がありません。
そのため、工事を進めるにあたって、現場詰所の屋根にソーラーパネルを設置して自家発電を行い、使用しています。
また、トイレにも発電した電力を充てて、循環式のバイオトイレを使用しています。

少し見えにくいですが、屋根にソーラーパネルが設置されています。

バイオトイレとは、微生物の活動を利用したトイレのこと。
工事と直接関係はありませんが、現場環境を向上させることによって現場関係者の士気を上げ、工事を円滑に進めるために一役買っています。
合わせて、暑い時期になってきました。
名古屋港ポートアイランドには、日陰になるようなところもありません。
ありきたりではありますが、水分・塩分の支給、空調服の使用、休憩用テントの設置など、作業員の熱中症対策を万全に行っています。

塩分補給用の塩飴や梅干しは、誰でも自由に持っていくことができます。

小型のファンが付いている空調服。

現場にも、休憩用のテントを置いています。