3月は鋼管杭の打設を行いました。(φ2100、長さ28.40mのものを17本)
施工順序は、「導材の設置→鋼管杭吊り上げ・建込み→油圧バイブロハンマによる鋼管杭打設→油圧ハンマによる鋼管杭打設→打止め」となります。
まず、鋼管杭を正しい位置に打設していくために、そのガイドとなる導材を設置します。
次の鋼管杭吊り上げでは、はじめに200tクローラークレーンで鋼管杭を横吊りし移動させます。
そして、120tクローラークレーンと共に鋼管杭を立ち上げ、最後は120tクローラークレーンのみで鋼管杭を縦吊りし、建て込みます。

まず横向きに吊り上げてから……。

ゆっくりと、慎重に立ち上げて……。

縦向きに揃えて、所定の位置に据え付けます。
続いて、200tクローラークレーンに取り付けたバイブロハンマで鋼管杭を打設し、支持層に到達した時点で油圧ハンマに切り替えて打設します。
なお、油圧ハンマに切り替えると鋼管杭を引抜いて傾きを修整できなくなるため、杭の傾きは油圧バイブロハンマ打設時に修正しました。打設時の杭の傾きは、クレーン後方とそれに直角方向の2点に光波・トランシットを据え付けて常時監視しました。
また、予め定められた機械高でレベルを据え付け、油圧ハンマのマーキングがレベルの視準軸まで下がった時点で打ち止めとしました(鋼管杭天端高N.P.+2.0)。

バイブロハンマを使用しての鋼管杭打設の様子。

油圧ハンマに切り替えて、打設を続けます。
一方、上部工側では、上部工撤去時に発生したコンクリートがら(253m3)の搬出を行いました。コンクリートがらとは、建物の新築・解体や撤去時に発生するコンクリート破片の廃棄物のことです。

搬出の様子。
さらに、事前の潜水調査により、上部工打設範囲に含まれる鋼管矢板に腐食が原因で穴が空いていることが確認されていたため、それらの範囲に補強鋼板の溶接を行いました。(51枚、N.P.-0.55m~+1.05m)

補強部分が水中になるため、潜水しながら溶接をしていきます。